近鉄京都線の車両から降り、線路上に避難する乗客ら(18日午前9時半、京都市伏見区)

近鉄京都線の車両から降り、線路上に避難する乗客ら(18日午前9時半、京都市伏見区)

緊急停止した新幹線の車内(18日午前10時半ごろ)

緊急停止した新幹線の車内(18日午前10時半ごろ)

 18日朝、通勤時間帯を襲った大阪北部地震は市民の足を直撃した。鉄道各社は運行中の電車を緊急停止させ、多くの乗客が車両内に閉じ込められた。その中に複数の京都新聞記者もいた。

 東京駅始発の新幹線のぞみ1号博多行き。午前6時、記者は前日に東北新幹線のトラブルに巻き込まれて京都まで帰れず、秋葉原で仮眠を取って新幹線に乗り込んだ。満員の自由席で、うとうとしていた。あと10分で京都駅に着く。荷物の片付けを始めたところで、車内でスマートフォンから緊急地震速報のサイレンが一斉に鳴った。

 車内の照明が落ち、緊急ブレーキで徐々に減速。野洲市内で止まった。どこかで地震があったようだが、分からない。しばらくして大阪府で地震があり、安全確認が必要なため、停車を続けるとの車内放送があった。

 空調がきかず、むしむしとした車内。デッキに出て連絡をする人、スマホで情報を集める人。車内がざわついた。停電は復旧したが、新大阪から京都までの線路の安全確認に約3時間かかるとのアナウンス。皆が長時間の閉じ込めを覚悟したようで、あきらめの雰囲気が広がった。

 京都市伏見区の近鉄京都線を走行していた奈良行き急行にも、別の記者が通勤のため乗っていた。午前8時前。宇治川に架かり、橋脚の無い造りで知られる澱川橋梁(よどがわきょうりょう)(登録有形文化財)に差し掛かるところで、揺れや音が普段の通過時より大きく、徐々に激しくなることを気味悪く感じた。その途端、乗客の携帯電話の緊急地震速報が一斉に鳴った。

 列車は減速し、橋を渡りきって停止。直後に「震度5の地震が発生し、運転を見合わせます」と車掌のアナウンスがあり、「運転再開の見込みはたっていません」と繰り返された。肩が触れ合う程度の混み具合で、多くの乗客は落ち着いた様子でスマートフォンを使い情報を集め、勤務先や家族と連絡を取り合った。

 ようやく約1時間半後に係員の誘導で線路に降りた乗客らは、疲れた足取りで最寄りの向島駅まで約1キロを歩いた。京都市上京区から久御山町へ出勤中の40代の会社員女性は「橋の上で脱線でもしたのかと思い、少しパニックになった。会社へ行くのも帰宅するのも大変そう」とうんざりした表情で話した。