窓を開けて換気を行うスタッフ。開店準備中だが、二酸化炭素濃度センサーは千ppmを上回っている(京丹波町質美・pandozo cafe)

窓を開けて換気を行うスタッフ。開店準備中だが、二酸化炭素濃度センサーは千ppmを上回っている(京丹波町質美・pandozo cafe)

ピザを焼き上げるドーム型の窯(京丹波町質美・pandozo cafe)

ピザを焼き上げるドーム型の窯(京丹波町質美・pandozo cafe)

 新型コロナウイルスの感染予防策として、飲食店などで導入が進む二酸化炭素(CO2)濃度センサーについて、一部の導入店から「数値だけを当てにできない」と戸惑う声が上がっている。CO2濃度を店内の「密」を示す指標として換気を促す狙いだが、調理などで強い火気を使うと、基準値を簡単に超えてしまうこともあるためだ。設置を進める府や国は「数値の変化を換気の目安にして」と呼び掛ける。

 京都府京丹波町質美の旧質美小内にある「pandozo cafe」は、窯で焼き上げる本格的なピザで人気の店。開店の約2時間前、窯内の温度を上げるためにスタッフが火を入れると、センサーのモニターに示されたCO2濃度を示す数値がみるみる上昇した。約3分で国が換気の目安とする千ppmを超え、10分後には1500ppmを突破した。

 センサーは、火の燃焼によって発生するCO2も感知する。同店はピザを焼き上げる臨場感を客席から味わってもらえるように、と調理場と客席がワンフロアでつながっていることもあって、数値が上がりやすいようだ。

 オーナーの細見健さん(56)は「千を超えると警告音がピーピーとうるさかったので、音が鳴らないようにしている」と話す。窓を開け、店内にある3台のサーキュレーターで空気を循環させると、数値は20~30分で700ppm台まで下がった。営業中は常に換気しているため基準を超えることはないというが、「これから梅雨の季節。窓を開けられない日も出てくるはず」とこぼした。

 同町蒲生のウナギ料理店「うな良」でも、店内で長時間にわたって火を使うため、換気扇を回さないとすぐに数値が上がってしまうという。レジ付近に設置していることもあり、野田サトミさん(54)は「予約などの電話に出るだけでセンサーが反応して数値が上がることもある」と話す。

 府産業労働総務課は「千ppmはあくまでも目安。数値の変化に着目してそれぞれの店の適切なタイミングで換気を心掛けてほしい」としている。