29日告示の京都府議選に立候補を予定する自民党の中川貴由府議(61)=八幡市選挙区、3期=の住宅が大阪府内にもあり、公職選挙法に基づく被選挙権がない可能性があることが14日、自民府連関係者への取材で分かった。中川府議は自民府連の指摘を受け、立候補を断念した。近く記者会見し、説明する。

 公選法によると、府議選の場合、投票日まで3カ月以上、府内に「住所」があることを被選挙権の条件としている。民法は住所の定義を「生活の本拠」としているが、複数の住宅がある場合の被選挙権の有無を巡る判断については、専門家の間でも意見が分かれている。

 中川府議は八幡市内の会社に住民票を置いているが、市内にアパートがあるほか、大阪府枚方市にも住宅がある。中川府議の説明によると、主な居住地はアパートだが、食事などで枚方市の住宅を使うこともあるという。

 中川府議は「当選後、裁判になれば、100%勝てるとは限らない。大切な1議席を失う可能性がある以上、身を引くべきと考えた」と述べ、立候補しない意向を明らかにした。府連は新たな候補者の選定を急ぐ。

 中川府議は2010年の府議補選で初当選。関西広域連合議会副議長や自民府連組織委員長を務めている。

 議員の居住実態を巡っては、15年4月の城陽市議選で当選した市議が「自宅」と主張していた建物の水道が閉栓されていたことなどから、府選挙管理委員会などが当選を無効とした。