絵巻物として鮮やかに復刻された「京・三條大橋」

絵巻物として鮮やかに復刻された「京・三條大橋」

 米国・ボストン美術館が所蔵する歌川広重の浮世絵の連作版画「保永堂版東海道五拾三次」を最新のデジタル印刷技術で復刻した絵巻物を、印刷大手のトッパン・フォームズが14日、京都市に寄贈した。江戸・日本橋から京・三條大橋まで55点を鮮やかに再現、上下2巻に収めている。

 同社は2002年から高度な印刷技術で、「鳥獣人物戯画」など国宝の絵巻物の複製に取り組んできた。その過程で縁のあった同美術館が所蔵する人気の高い連作版画を、絵巻物として原寸大で復刻した。

 総数500点を超える連作の中から、一般非公開のコレクションを中心に同美術館の学芸員が厳選。同社で、浮世絵に使われた岩絵の具やぼかし技法なども検証しながら、耐光性の高いトナーを使用したデジタル印刷により色彩や質感を表現したという。絵巻物になったことで、旅の行程を追うようにも楽しめる。

 この日、同社の米田広宣執行役員らが京都市中京区の市役所を訪れ、「一人でも多くの人に見て触れて、感じてもらいたい」と2セットを門川大作市長に手渡した。

 市は1セットを15日から5月末まで市国際交流会館(左京区)で公開、もう1セットを4月下旬に姉妹都市提携60周年でボストンを訪れる際に届けることにしている。