<京の知恵 しあわせの食 小宮理実>

 こんにちは。料理研究家の小宮理実です。朝晩には虫の鳴声を耳にするようになりました。シルバーウイークには敬老の日、秋分の日があり、お墓参りに行かれたり、家族の時間として過ごされたりする方も多いでしょう。今回は行事食と、旬の食材を使った6品をご紹介します。

 秋のお彼岸といえば「おはぎ」です。萩の花が咲くころなので「おはぎ」の名が付いたと初めて知った時は、とても感激しました。それからというもの、おはぎは萩の葉に見立てて楕円(だえん)形に仕上げるようになりました。もち米は炊きたての熱いうちに綿棒などでたたいて半ごろし(粗くつぶす)にし、もちもち感を楽しみます。あんこの小豆は新豆を使いたいところです。あんこの仕上がりが違います。

 立派なシイタケを見つけたら「焼きシイタケのとろろ昆布のせ」を。軸の固いところだけを切り落とし、オーブントースターで焼いています。手で割いて、とろろ昆布をたっぷりかけ、すだちを搾りかけます。京都の地元テレビ局KBS京都のお料理コーナーで紹介したときも、簡単でおいしいと好評でした。

 秋ナスを使った「ナスとカボチャの揚げ浸し」は、ショウガのスライスも忘れずに。素揚げにしてから、だしに浸します。「白ネギの焼き浸し」は、魚焼きグリルで焼いた白ネギを、お酢にオリーブオイル、かんきつ果汁を加えたものへ漬け込みます。お肉料理や焼き魚に添えてもいいですね。

 「切り干し大根とベビーホタテのマリネ」の切り干し大根は水で十分に戻してください。やわらかい歯ざわりが生まれます。うま味の多いホタテに三つ葉を加えて爽やかに。マリネ液は酢とオリーブオイルです。「鶏の焼いたん辛子(からし)酢じょうゆ」は、鶏胸肉を皮目から焼き、ふたをしてふっくら蒸し焼きにしています。健康を考慮し、鶏胸肉を使っていますが、鶏モモ肉でお作りいただいてもおいしいです。カルシウムを含む大葉、血流をよくする白ネギをのせて、酢じょうゆをまわしかけています。和辛子と一緒にどうぞ。

 素晴らしいシルバーウイークをお過ごしください。(料理講座「幸せ運ぶフクチドリ」主宰)

【2020年9月13日朝刊掲載】

ホームページ「料理研究家・小宮理実」(https://komiyarimi.com/)


◆小宮理実 こみや・りみ 1971年京都市上京区室町生まれ。おせち料理・行事食研究家。家庭で作る季節の行事食を伝えており、食育活動のほか、商品開発も手掛ける。著書「福を呼ぶ京都 食と暮らし暦」「京のおばんざい四季の味」。