飲食した人たちが捨てたごみ。酒の缶や食べ物の容器などが散乱している(10日午前9時ごろ、京都市中京区・四条大橋北西)=鴨川を美しくする会提供

飲食した人たちが捨てたごみ。酒の缶や食べ物の容器などが散乱している(10日午前9時ごろ、京都市中京区・四条大橋北西)=鴨川を美しくする会提供

 京都市内を流れる鴨川の河川敷で、集まって飲食する人たちが放置したとみられるごみが問題となっている。3度目となる新型コロナウイルスの緊急事態宣言に伴い、京都府内の飲食店ではアルコールの提供が自粛され、野外で飲み会を開く人たちが相次いでいるためだ。鴨川の美化に取り組む市民団体は「鴨川はみんなの宝だ。ごみ箱ではない」と訴えている。

 府は会食などでの感染拡大を抑制しようと、今回の宣言期間に入った4月25日からアルコールを提供する飲食店などには休業を要請し、普段は飲める店も提供を控えて営業している。店内で酒を楽しめなくなったことから、鴨川河川敷などに酒を持ち寄る人たちが多く見られるようになった。


 府は野外であっても集団の会食や飲酒は感染リスクが高いとして、夕方から夜にかけ鴨川河川敷で見回りをしている。4月26日から5月13日の間に約150グループの500人以上に注意を呼び掛けた。


 鴨川を管理する府京都土木事務所によると、河川敷周辺では飲食後にそのまま放置したとみられるごみが散見されるという。今月10日朝には、市民団体「鴨川を美しくする会」のメンバーが中京区の四条大橋北西で、四条通から河川敷へ降りる階段に酒の空き缶など大量のごみがあるのを見つけた。


 この事態を受けて、美しくする会と府が協力し、声掛けやごみ収集などの啓発活動を行うことになった。同会事務局長の杉江貞昭さん(76)は「鴨川のごみ問題が再燃するのではないかと危惧している。新型コロナで大変な状況は分かるが、1人が捨てるとごみがごみを呼ぶ。感染の問題も含めて考えてほしい」と話している。