絵巻をもとに復元した室町時代の小袖。現在の着物の原型とされる(京都市下京区・京都経済センター内の京都産業会館ホール)

絵巻をもとに復元した室町時代の小袖。現在の着物の原型とされる(京都市下京区・京都経済センター内の京都産業会館ホール)

 昭和初期に復元した奈良時代~江戸時代の着物を中心に、現代までの和服を着姿で振り返る特別展示「The KIMONO Styled&Restyled」が16日から京都経済センター2階の京都産業会館ホールで始まる。京都の職人が当時の技術も含めて忠実に再現した着物や帯、小物など約120セットを紹介し、ファッションとしての着物の変遷をたどる。

 京都織物卸商業組合と京都商工会議所の主催。京都織商の創立50周年事業で同ホールのこけら落としになる。

 15日に内覧会があり、かつて「京都四大祭」の一つとうたわれた「染織祭」のために1931~32年に復元された着物など68セットのほか、京友禅着物の老舗、千總(ちそう)所蔵の明治の婚礼衣装など121セットが報道陣に披露された。服飾研究家の深井晃子さんが監修した。

 展示は、唐の文化が色濃い奈良時代の衣服から始まり、十二単(ひとえ)の平安時代、現在の着物の原型「小袖」が出てきた鎌倉時代、友禅染が生まれ帯の幅も広がった江戸時代と、時代ごとに紹介。精巧な刺しゅうや手描友禅が着物の全面に施された作品など、高い技術で再現された逸品が並ぶ。ファッションデザイナー中里唯馬さんが未来の着物として制作した新作も展示する。

 京都織商の高田啓史副理事長は「歴史を振り返れば、着物は自由な衣服だったと分かる。インスピレーションを感じてほしい」と話す。29日まで。有料。