新型コロナウイルスによる感染を防止するため、政府は24日から東京と大阪にワクチンの大規模接種センターを開設する。

 その予約受け付けが、週明けに始まった。

 日本のワクチン接種は、世界各国に比べ、遅れた状態にある。

 政府は、7月末までに高齢者への接種を完了する目標を掲げ、センターに自衛隊の医療従事者を投入して挽回を図る。

 あす承認の可否が判断される米モデルナ製を用いる予定にしている。このようなやり方には、泥縄式だ、との指摘もあろう。

 予約は、防衛省のホームページと通信アプリLINE(ライン)から、専用ウェブサイトを通じて受け付ける。

 初日は、申し込みが殺到した。コロナ防止の切り札とされるワクチン接種を、高齢者は待ち望んでいるということだ。

 センターを開設すると決めたからには、政府は着実に任務を遂行してもらいたい。

 防衛省によると、予約の初日に大きな混乱はなかったとされている。とはいえ、まったく問題がないわけではなかろう。

 申し込みが立て込み、電話が不通となるのを避けるため、受け付けは、インターネット上のみとなった。操作に慣れていない高齢者は、家族らに助けられて、ようやく予約を済ませたというのが実情のようだ。

 頼りにする身内のいない人や、スマートフォンやパソコンを所持しない人もいる。接種を希望したら、必ず受けられるようなシステムにしておくべきだ。

 予約するには、市町村発行の接種券が必要だが、まだ届いていない人がいる。不公平との声が上がるのは、当然だろう。

 大規模接種センターは、かかりつけ医による個別接種や、各自治体の集団接種に割り込むかたちで設けられる。このため、予約が二重になる可能性がある。

 放置すると、片方が要らなくなり、貴重なワクチンが廃棄されてしまう恐れがある。気付いたらキャンセルするよう、予約する人らに周知してほしい。

 接種が始まると、センターが混雑することも予想される。

 感染につながりかねない「密」を避けるため、入場者の動線についても、十分に確認しておくことが必要だ。

 課題は多く残っている。今後、混乱が起きないよう、万全の配慮をしておきたい。