天橋立の砂浜に咲いたハマナス(宮津市文珠)

天橋立の砂浜に咲いたハマナス(宮津市文珠)

 京都府宮津市の日本三景・天橋立。松の並木道を外れ、小天橋を数分歩くと、白砂青松に濃い桃色のアクセントが映える、可憐(かれん)な花・ハマナスの群生が見えてきた。

 京都府立植物園によると、ハマナスは涼しい地域に自生するバラの一種。太平洋側は主に北海道から茨城県まで、日本海側は島根県までの沿岸部で見られ、天橋立も全国的に知られる群生地の一つという。

 「天橋立は自然の宝庫なんです」と森林インストラクターの赤松富子さん(70)=同市。ハマナスのほか、ハマエンドウの花も砂浜を彩り、文珠水道沿いを歩けば、エイやクロダイが目に入る。「地元の人にこそ実際に目で見て、天橋立に親しんでほしい」と話す。

 ハマナスの花言葉の一つは「旅の楽しみ」という。新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言で客足が大幅に減った天橋立。来年こそ、浜辺を彩る小さな花たちが、多くの旅人を迎えられることを願わずにはいられない。