京都市役所に設置された使用済み小型家電の回収箱。市内での設置場所が減っている(京都市中京区)

京都市役所に設置された使用済み小型家電の回収箱。市内での設置場所が減っている(京都市中京区)

 使用済み小型家電のリサイクルを進めようと、京都市が市内の公共施設や商業施設に設置している回収箱の撤去が相次いでいる。箱に入りきらない家電が周辺に放置されたり、ごみを投入されたりする事例が後を絶たず、設置先から撤去を求められるケースが増えているためだ。

 小型家電の回収箱は、希少金属の回収を目的に2009年から設置。15年からはドライヤーやトースターなど幅広い家電が回収対象となった。家電類を燃えるごみとして出されると処理施設での火災などにつながりかねず、ごみ減量を促す目的もあったという。

 制度の浸透で小型家電の回収量は年々増加、17年度に183トンだった回収量は昨年度は417トンに増えた。特に1年ほど前からの増え方が顕著といい、市まち美化推進課は「新型コロナウイルスの影響で在宅時間が長くなり、『断捨離』を進めた人が増えたのかもしれない」と推測する。

 持ち込み量が増えたことで週2回の回収では追いつかず、設置先の施設からの連絡で市職員が臨時回収に行くことも。入りきらなかった炊飯器やホットプレートが箱の周りに放置されたままになっている時もあったという。また、回収箱の中にも規格外の大きさの掃除機やパソコンなど回収対象外の電気製品、傘など回収できないごみが含まれていることもあった。

 施設側からは定期的な回収を増やしてほしいとの要望もあるが、市によると現状の週2回が精いっぱい。話し合いの結果、撤去に至るケースが相次ぎ、2017年6月には46カ所あった回収拠点が今年4月1日には38カ所となり、さらに5月中旬までに36カ所に減った。3月末には市営地下鉄の国際会館、竹田、山科駅にあった回収箱が撤去され、地下鉄駅構内の回収拠点はゼロとなった。

 市では回収箱に加えて、職員が対面で家電などのリサイクル品を受け取れる移動式回収拠点の充実にも力を入れる。市まち美化推進課では「対象外の品目の投入は、回収事業を著しく阻害する行為。回収箱を利用する場合は、回収対象の品目かどうかをホームページなどで確認してほしい」としている。