煙を噴き上げながら河毛駅を出発するSL北びわこ号(2019年3月10日、滋賀県長浜市)

煙を噴き上げながら河毛駅を出発するSL北びわこ号(2019年3月10日、滋賀県長浜市)

 JR西日本は21日、毎年春と秋に滋賀県北部の北陸線を走る観光列車「SL北びわこ号」の運行を終了すると発表した。老朽化に伴い修理コストが増えていたほか、新型コロナウイルス感染拡大防止策を講じるのが難しいことも理由に挙げている。関西で唯一、営業運転を続けてきた蒸気機関車(SL)が四半世紀の歴史に幕を下ろす。


 SL北びわこ号は、1995年、北陸線米原―木ノ本間(22・4キロ)で運行を開始した。4~5月と10~11月の春秋限定で全国の鉄道ファンや家族連れから人気を集めた。コロナ禍で2019年11月10日が「ラストラン」となった。約25年間の乗客は累計34万人に上る。


 客車が老朽化し、部品が入手困難になるなど維持費がかさんでいた。機関車のばい煙が車内に入るのを防ぐため走行中は窓を閉め切る必要があり、コロナ感染対策としての換気が十分に行えないことも運行終了を決めた理由の一つという。


 SL単体の試験運転は今後も北陸線で継続する。JR西日本管内で営業運転する蒸気機関車は「SLやまぐち号」(山口線新山口―津和野間)だけになる。