府立植物園の西側。木々の向こう側にバックヤードが広がる(京都市左京区)

府立植物園の西側。木々の向こう側にバックヤードが広がる(京都市左京区)

 京都府立植物園(京都市左京区)の再整備について、京都府は21日、希少種や育成中の植物を管理するバックヤードを縮小しない方針を明らかにした。バックヤードを巡っては、「園機能の要(かなめ)」として園芸・植物園関係者や住民らが縮小に懸念を示し、見直しを求める運動を展開している。

 府は植物園や府立大のある一帯約38ヘクタールを対象とする「北山エリア整備基本計画」を昨年12月に策定した。同計画では植物園内に人を呼び込むことを目的に、現在は入り口がない西側の鴨川沿いに園内外をつなぐ設備の整備などを予定している。

 これを受け、園の西側に位置するバックヤード(約2ヘクタール)が縮小され、園機能が低下するとの危機感を抱いた全国の園芸・植物園関係者らが1月に「府立植物園を守る会」を、近隣住民が4月に「府立植物園整備計画の見直しを求める会」を発足させた。この間、それぞれ計画の見直しを求める署名活動を行ってきた。

 21日には「求める会」の住民らが京都市上京区の府庁を訪れ、同会がオンラインで集めた4万7759筆と、「守る会」から託された5721筆の計5万3千筆を提出。計画を担当する府大学改革等推進本部の中地則元事務局長が対応して「間違いなく、バックヤードを縮小する思いはない」と住民らに明言し、「逆に希少種などの研究機能を充実させていきたい」と述べた。

 府によると、具体的な整備内容については園側と調整した上で9月までに決めるという。

 求める会の鯵坂学共同代表は同日の記者会見で「バックヤードが縮小されないのなら有り難い」と府の方針を歓迎した。ただ、同会は園内の北側に検討されている商業施設整備の見直しなども訴えており、引き続き署名活動を続けながら、住民への丁寧な説明を府に求めていくとしている。