平安遷都から100年、京都が都として定着した900年代とは、どんな時代だったのでしょうか。歴史小説家の2人は「天皇がシステムとして確立した時代」「地方が力をつけ始めた時代」と捉えます。そして「どこか現代に通じるものがある」と想像を膨らませていきます。

 今村 「白紙(894年)に戻そう遣唐使」なんて覚えましたが、菅原道真が遣唐使の停止を提言したのが、遷都からちょうど100年後。教科書的には「国風文化」の始まりです。

 澤田 確かに、900年代は広い意味では「和風化」の時代と言えるかもしれません。でも、遣唐使の停止は直接的には関係ないと思っています。その後も商人が貂(てん)
の毛皮とか、珍しい文物を「唐物」として持ち込んだ記録が残っていますし。