1ヵ月前から続く緊急事態宣言。その初日、ほとんど人通りがなくなった先斗町(4月25日午後6時51分、京都市中京区)

1ヵ月前から続く緊急事態宣言。その初日、ほとんど人通りがなくなった先斗町(4月25日午後6時51分、京都市中京区)

 「もう疲れた」「耐えるしかない」-。新型コロナウイルスに対応するため、京都府に発令されている緊急事態宣言の延長が決まった28日、府民からは理解を示す声が出る一方、出口の見えない感染対策に不満を募らせる人もいた。

 京都市右京区の嵐山商店街の土産物店主(59)によると、この1年は緊急事態宣言が発令されるたびに客足が遠のき、苦しい経営を強いられた。現在は売り上げがほぼゼロにまで落ち込んでおり、「人の流れを止められてしまってはどうしようもない。宣言にいちいち反応するのも疲れた」とこぼした。

 京都府長岡京市のシルバー人材センター勤務の男性(72)は「ワクチン接種が進み、感染者が全国で2桁くらいまで減らないと解除すべきでない」と言う。自身は7月以降にかかりつけ医からワクチン接種を受けるが、周囲にはまだ予約できていない人もいる。開催の是非を巡って議論となっている東京五輪にも触れ「とんでもない。医療体制はそれどころではない」と語気を強めた。

 京都府京丹後市網野町で旅館を営む女性(71)は「昨年3月から宿泊客をほとんど受け入れられていない」と打ち明ける。「旅館だけでなく、食材や日用品の仕入れ業者など、観光に関わる人は皆、苦しんでいる。これも自然界が人間に与えた試練と思い、耐えるしかない」と語った。