画像提供=西京味噌(「お味噌ふくふく便り」より)

<京の知恵 しあわせの食 小宮理実>

 こんにちは。料理研究家の小宮理実です。年内最後に「おせちアレンジ」をご紹介します。いつものおせち料理に少し手を加えて、別のおいしさに変身させました。京都の「始末の心」、ここにありです。

 「黒豆の天ぷら」は、黒豆の煮汁を切り、衣でまとめて油で揚げています。揚げるときのコツは、衣をまとわせた黒豆をクッキングシートに5~6粒のせ、滑らせるように揚げ油に入れることと、油に入れたらしばらく触らないことです。

 「なますラぺ」は紅白なますのアレンジです。塩もみしたキャベツの千切りと合わせ、ナッツ、レーズンを加えてワインビネガーとオリーブオイルであえています。おしゃれなサラダへ早変わりです。

 「数の子フライ」は、数の子の汁を押さえ、白こしょうを振り、溶き卵、パン粉の順に付けて170度の油で揚げています。いつもの数の子とは思えない味に。

 「カイワレと白身魚の昆布じめ」は、酒と水を合わせたものでふやかした昆布を4枚用意して、そのうちの2枚の上に、根を落としたカイワレ大根、白身魚の薄切りをそれぞれ並べていきます。上から塩を振り、残りの昆布を重ねてうまみを染み込ませます。1日寝かせたら昆布をはがし、スダチやレモンなどかけていただきます。

 「豚バラ肉の昆布巻き」はニシンの昆布巻きの別バージョン。ニシンの代わりに豚肉を軸にして日高昆布を巻き、かんぴょうで結びます。酢を入れた水に昆布巻きを入れ、1時間ほどじっくり煮込みます。砂糖、みりん、しょうゆを合わせたものを加えてさらに1時間、味をふくめます。パンにも合う昆布巻きになりました。

 栗きんとんが余ったら「栗きんとんのバケット」はいかがでしょう。焼いたバケットに栗きんとんとホイップした生クリームをのせ、黒コショウで甘さを引き締めています。濃いめに入れた紅茶にも良く合います。

 これまで10年以上おせち料理を研究し、新しい食べ方も発見してきました。いわれがあるおせち料理を最後までおいしく楽しく食べきり、縁起の良い日々を過ごしたいですね。すてきな年末年始をお過ごしください。(料理講座「幸せ運ぶフクチドリ」主宰)

【2020年12月27日朝刊掲載】

ホームページ「料理研究家・小宮理実」(https://komiyarimi.com/)


◆小宮理実 こみや・りみ 1971年京都市上京区室町生まれ。おせち料理・行事食研究家。家庭で作る季節の行事食を伝えており、食育活動のほか、商品開発も手掛ける。著書「福を呼ぶ京都 食と暮らし暦」「京のおばんざい四季の味」。