セーリング男子フィン級東京五輪代表選考会が神奈川県葉山港沖で行われ、瀬川和正(米子産業体育館、龍大出)が初日からの全12レースで1着となって代表に決まった。五輪は初出場。風の強弱にかかわらず、追い風での走りで他の選手を圧倒した。フィン級は新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会の延期や中止が続き、唯一代表が決まっていなかったため日本セーリング連盟が独自に選考会を開いた。現地では選手、関係者ら約30人に絞って運営された。フィン級は重量級の1人乗りで1952年ヘルシンキ五輪から採用された種目。24年パリ五輪では採用されない。

 一度はついえた五輪切符を、執念のクラス転向でつかみとった。男子フィン級の五輪選考会で、瀬川は全12レース1着の圧勝を収め、悲願の五輪出場を決めた。レーザー級から倍近い艇の重さがあるフィン級に乗り換えて1年3カ月。「ここまで長く苦しい時間だったが、周囲の方に恩返しするため五輪に出たかった。ほっとしている」と喜んだ。

 初日から弱い風でのレースも多かったが、競技を始めた龍大時代から乗るレーザー級でのテクニックが、重量級のヨットでも生きた。風下へ進む航路でスピードに乗り、リードを広げた。フィン級では初めてのレースだったが、他の出場者3人を寄せ付けず、「いろんなコンディションの中で安定した成績を残せた」と手応えをつかんだ。

 ここまで波乱の「航海」だった。当初はレーザー級で…