検証の仕組み

検証の仕組み

 島津製作所は、大学や研究機関と共同開発した大腸がんの早期検出が可能なスクリーニング検査の実用化を目指し、京都市内にあるクリニックの人間ドック受診者から採取した血液を分析する検証試験を始めた。

 同社は、長年培ってきた分析・計測分野の技術や製品を医療分野に応用する「アドバンスト・ヘルスケア」を重点成長分野の一つとして力を入れている。大腸がんのスクリーニング検査事業もこの一環で、全国の医療機関での展開を視野に入れている。

 検証試験は、御池クリニック(京都市中京区)で人間ドックを受診した京都市在住、在勤者からランダムに募集し、趣旨を承諾した人に参加してもらう。採取した血液は、臨床検査事業を手掛けるファルコバイオシステムズ(京都市中京区)に回収を依頼する。分析は島津製の子会社が行い、人間ドックの結果の一つとして受診者に報告する。

 島津製と神戸大は、試料中の極微量の成分を検出する同社の質量分析計を使い、血しょう中の代謝物を高精度に分析する手法を確立。国立がん研究センターが保管する大量の検体の分析から大腸がん診断に利用できる8種の代謝物を発見し、昨年2月、ステージ0や1の早期大腸がんも高感度で検出できるスクリーニング法を開発した。

 検証試験では、血液の回収から分析、結果報告までの流れを確認し、早ければ来年中に実用化する。