近江八幡市のふるさと納税サイトで紹介される近江牛の返礼品

近江八幡市のふるさと納税サイトで紹介される近江牛の返礼品

 ふるさと納税の返礼品として滋賀県が近江牛(精肉)を県内全域で取り扱えるよう認めたことは不当だとして、主要産地の近江八幡市が国に審査を求めた自治紛争処理手続きで、同市が申し立てを取り下げる方針であることが3日分かった。返礼品とする近江牛の等級や調達事業者について条件を追加することで県と合意し、品質を確保する狙いとみられる。

 近江牛を巡っては、県が今年4月、肥育・加工地でない県内市町も返礼品として活用できる「地域資源」に認定していた。肥育頭数が県全体の3割を占める近江八幡市は「肉の品質管理が徹底されず、ブランド価値が低下しかねない」と主張。4月30日付で総務省に地方自治法に基づく不服審査を申し出た。

 関係者によると、申し立て以降も県と市は協議を重ねており、地域資源を提供する運用ルールの条件を追加することで合意するとみられる。近江牛のブランド力維持のため、県は同市が求める「A4、B4等級以上の精肉を提供する」「近江牛の取引実績を踏まえ、調達先としてふさわしい事業者から調達する」などの項目を追加するとみられる。

 総務省によると、同市からの不服審査の申し出を受けて有識者3人を自治紛争処理委員に任命。5月24日に初会合を開き、省令で定める90日以内の結論の提示に向けて8月上旬までに判断を示す予定だったという。