レジ袋が有料化されているスーパーで、エコバッグに詰め替える買い物客(亀岡市古世町・イオン亀岡店)

レジ袋が有料化されているスーパーで、エコバッグに詰め替える買い物客(亀岡市古世町・イオン亀岡店)

 京都府亀岡市は、約760の全小売店に対し、2019度中にレジ袋を有料化するよう求めている。有料化を契機に使用量を減らし、全国初の条例化を目指すプラスチック製レジ袋禁止に向けた環境を整える考えだ。大型店は協力する意向を示すが、小規模店や買い物客からは賛否がある。

 桂川孝裕市長は昨年12月、新年度中のレジ袋有料化、20年度中にプラスチック製レジ袋の配布を禁止すると表明。1月以降、小売店向け説明会を11回開き、理解を求めた。

 市内店舗に有料化が要請されたのは初めてではない。府は6年前に打診したものの、スーパーの反発でとん挫。現時点での有料化は3店舗にとどまる。今回の有料化は条例化せず、強制力はないが、桂川市長は5日の市議会で「スーパー、大型店からはおおむね合意を得た。夏ごろまでの実施を目指す」と、胸を張った。

 理解を得られた理由は二つある。環境省は2月、20年度以降に小売店へレジ袋有料化を義務付ける方針を決定、世間の流れは有料化に傾きつつある。あるスーパーは「表だって反対とは言えない雰囲気になった。市の要請では従わざるを得ない」と明かす。

 もう一つは、市が「大袋(縦約60センチ、横約35センチ)5円」という基準価格を提示し、値下げ競争を抑止したことだ。ドラッグストア担当者は「店舗で足並みが揃(そろ)うなら前向きに考えたい」と話す。

 ただ資本力のある大手と異なり、小規模店からは反発もある。

 説明会に参加した豆腐店経営の男性は「文句を言われるのはこっちだ。有料化したら商売が成り立たない」と訴えた。市外店舗に客を奪われる不安もある。

 消費者はどうか。主婦(67)=柳町=は「市外の人に亀岡は環境意識が高いね、と言われるようになった。エコバッグを持って行けば大丈夫」などと、多くの人が理解を示した。ただ、男性(73)=千歳町=は「消費税も上がるのにレジ袋で5円かかるのは痛い。市民の意見は聞いてもらえないのか」と嘆く。新たに有料化する店舗で、レジ袋代は店側の収益になるのか、環境保全に役立てるのか、明らかになっていない。

 市の説明不足という点では、大型店からも不満はある。有料化や禁止は食品のレジ袋だけなのか、衣料品や生活雑貨などのレジ袋も含むのか。弁当や氷を包むビニール袋はどうか。市の言う「レジ袋」の定義が、はっきりしないためだ。

 3月議会で複数の市議がただしたが、市は「早期に市民参加の協議会を設け、具体化する」と述べただけで、消費者や店舗の疑問は晴れなかった。市担当者はこう繰り返す。

 「走りながら考える。とにかくやる」