細川さん(中央)が描いて奉納した「瀟湘八景」のふすま絵=2021年6月5日、京都市東山区・建仁寺大書院

細川さん(中央)が描いて奉納した「瀟湘八景」のふすま絵=2021年6月5日、京都市東山区・建仁寺大書院

 元首相で芸術家の細川護煕(もりひろ)さん(83)が5日、京都市東山区の建仁寺(臨済宗建仁寺派大本山)にふすま絵を奉納した。中国の名勝「瀟湘(しょうしょう)八景」を墨で描き、枯山水の庭と調和した作品に仕上げた。6日から一般公開を行う。

 細川さんは同寺塔頭の正伝永源院が細川家の菩提寺である縁から、これまでにも建仁寺に掛け軸などの作品を奉納している。今回は同寺を創建した栄西の生誕880年記念として寺から依頼を受け、快諾した。

 ふすま絵は本坊大書院(おおじょいん)に設置した。1年がかりで「山市晴嵐(さんしせいらん)」「平沙落雁(へいさらくがん)」など中国・洞庭湖の八つの美しい景観を24面に収めた。

 細川さんは、漫画など奇抜なふすま絵が寺院に飾られる風潮に「いかがなものかと思う」と疑問を呈し、「枯山水の禅宗寺院には水墨画がふさわしいのではないかと思った」と説明。出来栄えは「まずまずだったかな」と笑顔で語った。

 建仁寺の小堀泰巖管長は「以前からあったように思えるほど違和感がないのは、建仁寺を十分ご存じだからだと思う。寺と細川家の長い付き合いが実をなした」と喜んだ。

 一般公開は当面午前10時から午後4時まで。要拝観料。