初の特別警報が京滋に発表された台風18号による大雨で、道路が冠水してボートで救助される住民。レベル5に相当する災害だった(2013年9月、京都市伏見区)

初の特別警報が京滋に発表された台風18号による大雨で、道路が冠水してボートで救助される住民。レベル5に相当する災害だった(2013年9月、京都市伏見区)

レベル4に相当する2020年7月の大雨では、京都市や大津市の各地で土砂崩れが相次いだ(京都市左京区の鞍馬街道)

レベル4に相当する2020年7月の大雨では、京都市や大津市の各地で土砂崩れが相次いだ(京都市左京区の鞍馬街道)

 豪雨災害時などに自治体が住民に避難を促す防災情報が、今年5月から大幅に変更された。危険度を5段階の警戒レベルで表すのは変わらないが、「避難勧告」を廃止し、危険度が上から2番目に高いレベル4の「避難指示」に一本化した。京都府と滋賀県で過去のレベル4以上相当の風水害を集計すると、約8割で死傷者や河川氾濫、土砂災害が起きており、早期避難の重要性を示している。

 新しい防災情報は、危険な順にレベル5「緊急安全確保」、レベル4「避難指示」、レベル3「高齢者等避難」となっている。従来は避難指示と避難勧告があったが、逃げるタイミングが分かりにくいため、避難勧告を廃止した。レベル4に至るまでに、全住民には安全な場所への避難が求められる。

 レベルの区分けは、気象台が発表する特別警報(レベル5相当)や土砂災害警戒情報(レベル4相当)などとリンクしている。

 京都、彦根の両地方気象台によると、過去に京滋で発生したレベル5相当の災害は、京都が、由良川が氾濫して水没バスの屋根に乗客が取り残された2004年の台風23号、国内初の特別警報が出て桂川や由良川があふれた2013年の台風18号、2018年の西日本豪雨の計3回。滋賀は、2013年の台風18号の1回。

 京都府や滋賀県などによると、上記の災害で、京滋で計21人が死亡、約220人が負傷し、いずれも大規模な浸水害や土砂崩れが発生した。

 レベル4相当は、避難指示や避難勧告(廃止)が発令された台風や大雨など。両府県によると、16~20年の5年間に京都で17回、滋賀で8回あり、計5人が死亡、約180人が負傷した。うち人的・建物被害がなかったのは京都4回、滋賀1回のみで、発令が「空振り」したケースは少ない。