首相官邸

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 東京駅から電車で西へ約40分の街、東京都小金井市の市議会が今月3日、「東京オリンピック・パラリンピック開催の中止を求める意見書」を賛成多数で可決した。


 共産党など7会派11人が賛成し、自民、公明など10人が反対、立憲民主系ら2人は退席した。


 意見書提案者の一人、片山かおるさんは情報公開や困窮者支援に熱心に取り組んできた。「自粛で失業者や低所得者が一層増え、人の心もすさんでいる。医療も逼迫(ひっぱく)しているのに、五輪だけはいい、では納得できない」と話す。


 片山さんは5月にも同僚市議11人と同趣旨の要請書を国と東京都に送った。


 多摩地区の自治体議員130人も同様の要請書を送っている。多摩の人口は約400万人。京都府の人口は約260万人。軽く見てはならない数字だと思う。


 武蔵野市と三鷹市にまたがる井の頭公園で行われるパブリックビューイングなどのイベントについて、武蔵野市は中止を、三鷹市は感染対策の徹底などを求めた。


 2万人超が集まるという。自治体として危機感を抱くのは当然だろう。


 都内の盛り場を歩くと、酒を出す店が少なくない。「五輪やるなら、私たちが我慢することはないでしょう」。もつ焼き店の店長は煙と汗にまみれながら話した。


 開催地、東京の人々の心も五輪から離れつつある。菅義偉首相に実情は伝わっているのだろうか。