スペイン風邪で亡くなった人を慰霊する丹後大仏の一帯で清掃に励む参加者(京都府伊根町本坂)

スペイン風邪で亡くなった人を慰霊する丹後大仏の一帯で清掃に励む参加者(京都府伊根町本坂)

 約100年前のスペイン風邪で亡くなった旧筒川村(現京都府伊根町)の住民を慰霊する丹後大仏(同町本坂)でこのほど、地域住民が新型コロナウイルス終息を願って周囲を清掃し、故人の冥福を祈った。

 同村では1918年、筒川製糸工場の従業員が東京への社員旅行の際、スペイン風邪に感染。帰郷後に従業員13人を含む42人が命を落とした。大仏は工場長だった品川萬右衛門が19年に建立した。

 大仏は台座を含む高さが約4メートルの石仏で45年に再建された。コロナ終息を祈る清掃は2年連続で、町内のガソリンスタンド経営の男性(60)が呼び掛けた。参加者は鎌や草刈り機を使って一帯をきれいにした後、大仏と招魂碑の前で手を合わせた。

 経営の男性は「伊根町は新型コロナワクチンの接種が進んでいるが、全国ではこれからの所も多いので、早く元の生活に戻るよう拝んだ」と話した。