伊根町への抗議を踏まえ、地元選出の国会議員は河野太郎・行政改革担当相に「ワクチンの安全性を、より広く国民に周知してほしい」と伝えた。接種を判断するには、リスクも含めた正確な情報共有が欠かせない。


 小中学生への接種を巡っては、7日の国会で萩生田光一・文部科学相が「集団接種は考えていない」と述べるなど、厚労省と文科省の間にズレも見られる。小規模の町や村で接種が進む中、国は明確な指針を早く示すとともに、現場が混乱しないように自治体を支援する責任がある。

 【接種年齢の引き下げ】 厚生労働省は6月1日、米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンの安全性や有効性が確認されたため、接種対象を16歳以上から12歳以上に引き下げた。12~15歳は64歳以下の一般接種に入るが、運用は市町村の判断にゆだねられている。

 ファイザーは、対象年齢の拡大や保存期間の延長に向けて、国の審査機関「医薬品医療機器総合機構(PMDA)」に添付文書の改訂を相談していた。米国では既に認められている。同社が12~15歳の2260人を対象に実施した臨床研究(治験)の結果によると、偽薬を投与したグループでは18人が感染したが、ワクチンを接種したグループでは感染は認められず、100%の発症予防効果が確認された。