創業者である当時の社長が指示していたのなら、組織ぐるみの不正と判断されても仕方ない。

 施工不良問題を起こした賃貸アパート大手レオパレス21が、外部調査委員会による中間報告書を国土交通省に提出し、発表した。

 報告書は、設計図と異なり、建築基準法の基準を満たさない可能性のある建材を使ったのは、創業者の深山祐助氏が指示していたから、と指摘した。

 外部調査委は、5月下旬をめどに最終報告書をまとめる予定にしているが、もはや経営陣は責任を免れられないだろう。

 同社は、事態の収拾と責任者の処分、再発防止策の実施を急ぐべきだ。

 この問題で、屋根裏を仕切る壁がないなどの不備が見つかった、と発表されたのは昨年である。その後の調査で、1300棟以上もの物件に施工不良が確認された。金属製の部材を使うところは、発泡ウレタンに変更されていた。

 これでは、耐火性能や遮音性が不十分で、入居者に転居してもらうしかない。

 中間報告は、建材の適法性や、品質と性能をチェックする態勢が整っていなかったのが、「全体的な原因」と指摘した。

 法務を扱う部署が社内に見当たらず、企業の人事異動に合わせて物件の工期短縮を図る必要があったことにも言及している。

 安全よりも、作業効率と収益が優先されたのは明らかだ。

 先月の段階で、同社は外部の有識者による調査を考えていない、としていた。内部の調査で済ませたかったようだ。

 ところが、国交省から原因究明の結果報告を求められ、弁護士らの外部調査委を設置した。調査の客観性を担保したいのなら、そうするのが当たり前だ。

 結果として、創業者の指示が指摘された。内部調査だけでは、できなかったのではないか。一連の経緯は、真相解明に第三者の目が欠かせないことを示した。

 建築基準法は、建物の工事が完了した際、自治体の検査を受けるよう義務付けている。しかし、書類や目視によるチェックだけでは、内部の施工不良まで突き止められないことが、分かった。

 今回の問題を受けて国交省は、共同住宅の建築時に品質管理を徹底するため、有識者らによる検討会を設置した。

 何よりも、居住者が安心して暮らせるよう、実効性のある方策を打ち出してもらいたい。