試作中のハスのドレッシングを手にする岩崎さん。手前はすでに販売しているホンモロコのだし醤油など(東近江市小脇町・魚繁大王殿)

試作中のハスのドレッシングを手にする岩崎さん。手前はすでに販売しているホンモロコのだし醤油など(東近江市小脇町・魚繁大王殿)

 琵琶湖産の魚の消費が低迷する中、滋賀県東近江市の日本料理店の料理長が、湖魚を材料にした家庭用のドレッシング開発に取り組んでいる。漁獲量が減り、漁師のなり手が少なくなる中、料理長は「湖国の食文化や漁師の技術を守ることにもなる」と話し、クラウドファンディング(CF)を通じて開発費用を募っている。

 料理長は、同市小脇町の日本料理店「魚繁大王殿(うおしげだいおうでん)」の2代目、岩崎勝さん(43)。これまで、地域の味に親しんでもらうため、高級魚として知られるホンモロコを使っただし醤油やスジエビのうまみを加えたポン酢を作り、店頭で販売してきた。

 コロナ禍で店の経営も厳しいが、今回の試みは、家庭での湖魚離れへの懸念が根底にある。発案したのは、淡泊で生臭さも少ない湖魚・ハスを材料にしたドレッシング。香ばしく焼いていったん粉末状にし、風味を生かそうと、試行錯誤を重ねている。「カルパッチョに合う味にしたい」と改良を続け、11月までに完成させる予定だ。

 農林水産省の統計で、琵琶湖の漁獲量はこの30年間で、4825トン(1989年)から896トン(2019年)へ5分の1以下に落ち込んだ。県水産課は「家庭で消費量が増えないのが原因」とみている。

 ドレッシングの開発費はCFサイト「キャンプファイヤー」で7月下旬まで寄付を募る。