大津地裁

大津地裁

 乳児にかみついてけがを負わせたとして、滋賀県警が別人の歯型を証拠に母親(22)を傷害容疑で誤認逮捕し、起訴が取り消された不祥事で、母親が違法な取り調べなどで精神的苦痛を受けたとして、県と国に計約300万円の損害賠償を求め、大津地裁に提訴したことが17日までに分かった。

 訴状によると、母親は2019年10月、大津署での任意の取り調べで否認したが、巡査部長から「歯型を提供して何もばれないと思ったのか、警察を試してんのか」「自白すれば子どもは返ってくる」などと、誤った歯型の鑑定書に基づいて虚偽の自白を強要されたと主張。検察は、鑑定書の精査を怠って起訴したとした。提訴は4月26日付。

 この不祥事は、同署が同年10月、乳児の腕の傷痕と母親の歯型が一致したとする誤った鑑定結果などを基に母親を逮捕。翌月、大津地検が傷害罪で起訴したが、昨年1月の大津地裁での公判で弁護人から鑑定に疑義が呈され、県警の鑑定官が別人の歯型と取り違えていたことが判明。県警と地検は母親に謝罪し、地検は同9月18日に起訴を取り消した。

 県警監察官室と大津地検は「コメントできない」などとしている。