間人漁港が見渡せるブルータンゴの店内と別れを惜しむ亀田さん

間人漁港が見渡せるブルータンゴの店内と別れを惜しむ亀田さん

3月末で約40年の歴史に幕を下ろす喫茶店「ブルータンゴ」(京丹後市丹後町間人)

3月末で約40年の歴史に幕を下ろす喫茶店「ブルータンゴ」(京丹後市丹後町間人)

 京都府京丹後市丹後町の間人の海が見渡せる絶景の店として長年親しまれてきた喫茶店「ブルータンゴ」が3月末で閉店する。母屋の丹後地域公民館が耐震性から閉鎖したためで、40年以上の歴史に幕を下ろす。住民たちは「憩いの場がなくなるのは寂しい」と別れを惜しむ。

 ブルータンゴは同公民館が完成した1977年ごろ、付属の談話室にオープンした。店内の海沿いの壁は一面ガラス張りで間人漁港が眼下に広がる。間人の町には喫茶店が他になく、住民たちはここでコーヒーを飲みながら会話を楽しんできた。子や孫が海水浴を楽しむ間、くつろぐ高齢の観光客もいる。

 4代目オーナーの亀田昌子さん(72)=丹後町間人=は10年前から切り盛りしてきた。同級生で先代の故小森寛子さんが病気を患い入院した2009年春から一時的に引き継いだが、翌年に亡くなったため同店を守ってきた。

 亀田さんは「こんな景色が良くみんなが集まれる場所は他にない。地域への恩返し。ここのともしびは消したくなかった」と振り返る。過疎化で運営は厳しく私財もつぎ込んだ。次世代につなげたいと3年前から新鮮な間人の魚を使ったちらしずしなど新メニューを開発。特製の丹後産イワシの魚醬(ぎょしょう)はハラールに厳しいインバウンドの外国人観光客の定着につながった。

 だが、昨年末に同公民館の耐震に問題があることが分かった。同店のスペースは問題なかったが、所有する市から退去を求められた。亀田さんも「一区切りの10年と続けてきて、ちょうどその10年。でも、まだまだ続けたかったけど仕方がない。今まで来てくれた方々に感謝」と話す。

 24日午前10時から午後5時には、ファンが集まり占いやパステルアートなどのワークショップなどを開く(有料)。営業は31日まで(水曜定休)。午前8時半~午後5時。