江戸時代の1839(天保10)年4月7日、草津宿(草津市)にある、身分の高い人が宿泊・休憩する「田中七左衛門本陣」に、参勤交代中の佐土原藩(宮崎県)の藩主一行が到着した。ところが藩主はその日の夜に急死してしまった。藩主存命中に行う必要があった跡目相続の手続きを幕府にしていなかったため、藩は突如として存続の危機に直面した。ご公儀に察知されずに、いかにこの窮地を脱するのか。藩の隠蔽[いんぺい]工作に巻き込まれ、本陣当主たちも奔走した。