入管難民法改正案に反対する署名を法務省出入国在留管理庁に手渡す支援団体の学生たち(4月、国会内)

入管難民法改正案に反対する署名を法務省出入国在留管理庁に手渡す支援団体の学生たち(4月、国会内)

 外国人の収容や送還ルールを見直す入管難民法改正案は反対する若者の声もあり、政府・与党は先の国会での成立を断念した。ただ現行法に基づく入管行政の課題は残り、廃案を呼び掛けた京都の大学生らは引き続き制度の改善を訴える。来日中のミャンマー代表のサッカー選手が難民認定を申請する意向を表明し、受け入れに再び注目が集まっている。20日は国連が定める「世界難民の日」。


 改正案は難民認定の申請回数を制限する点に批判が集まり、東京のNPOで活動する大学生が廃案を求める署名運動を展開。スリランカ人女性が収容中に死亡した事案では、生前に面会していた支援団体の大学生が野党ヒアリングなどで証言し、真相解明に協力した。政府は5月、法案の成立見送りを決めた。

 この間、難民支援に取り組む京都の学生団体もツイッターで関連するニュースを取り上げ、現在も情報を発信し続ける。立命館大のPASTELは入管施設の問題点をまとめたスライドを作成。関西を拠点とするTRYの京都外国語大支部は「廃案になったからといって問題は解決していません」と書き込んだ。6月には一連の問題に詳しい弁護士による講演会を京都大の学生有志が催した。

 こうした中、国軍のクーデターで混乱が続くミャンマーから来日したサッカー代表選手が帰国を拒み、月内にも難民申請する予定だ。同選手は日本との試合で国軍に抗議する3本指を掲げ、「帰国したら命の危険がある」と説明。法務省は5月、情勢不安を理由に日本での在留継続を希望するミャンマー人を対象に在留延長や就労を認める緊急避難措置を公表しており、上川陽子法相は6月18日の会見で「申請内容を審査した上で難民と認定すべき者を適切に認定する」と述べた。

 認定NPO法人の難民支援協会(東京)は20日、支援活動を紹介する初のライブ配信を行う。担当者は「若い方を含め、自分事として難民問題に関心を寄せてもらっている。支援現場の声を届け、日本に逃れてきた難民の方が置かれた状況を知ってほしい」と話す。