関西を拠点にした優れた報道活動を顕彰する「坂田記念ジャーナリズム振興財団」(川島慶雄理事長)は20日、第26回坂田記念ジャーナリズム賞の第1部門(スクープ・企画報道)に、京都新聞社連載班の長期連載「こんなはずじゃなかった」、朝日新聞大阪社会部・東京社会部取材班の「財務省による公文書改ざんをめぐる一連のスクープ」を選んだと発表した。

 連載は、京都の地域医療に尽くした医師早川一光さん(享年94)が多発性骨髄腫を患い、診る側から看られる側になって感じた思いを語り、長女でフリーライターの早川さくらさんがエッセーにまとめた。本紙写真部の松村和彦記者が写真と番外編を担った。2016年1月から早川さんが18年6月に亡くなった直後までの2年半で約70回を掲載した。早川さんは老いのつらさや終末期医療の難しさを率直に話し、現代の医療、介護の課題を鋭く突いた。

 選考委員会は授賞理由で、早川さんの語りを「深い迫真の言葉」とし、さくらさんと写真記者が「社内外のコラボで対象者に深く分け入った」と評価。「人間の生きざまに迫った秀作」と結んだ。

 他部門も含め、ほかにNHK大阪・神戸放送局の「NHKスペシャル未解決事件File6. 赤報隊事件 戦慄(せんりつ)の銃弾 知られざる闇」、毎日新聞社の「40年目を迎えた世界子ども救援キャンペーン」、テレビ大阪の「黄砂を止めよ! 砂漠に挑む日本人」など4件が選ばれた。

 特別賞は、関西テレビの「ザ・ドキュメント マリアとフクシマ」など2件が受賞した。

 表彰式は26日午後、大阪市北区のクラブ関西で開かれる。