再生するスーパーを前に説明する藤関さん(左)と地域おこし協力隊の中村さん(東近江市市ケ原町)

再生するスーパーを前に説明する藤関さん(左)と地域おこし協力隊の中村さん(東近江市市ケ原町)

 過疎化が進む滋賀県東近江市愛東地区の住民たちが、2019年に閉店した地区唯一のスーパーを再生させる試みを進めている。地域おこし協力隊員も加わり、食料や日用雑貨の販売のほか、コミュニティースペースを設け、高齢者と若い住民も集う新たな交流拠点づくりを目指す。

 旧愛東町の人口は05年合併時の約5600人から現在は17%減り、高齢化も進む。住民たちが愛用していたスーパーも後継者不足で2年前に閉店し、多くが八日市地区の大型スーパーなどに通う。車のない高齢者は「買い物難民」となる可能性もある。70代女性は「コロナもあるので、あまり遠い所では買い物したくない」と話す。

 そうした声を受け、住民有志が19年10月にスーパーの営業再開に向けて「愛東の暮らし・つながり創造会議」を立ち上げた。住民を中心に800万円以上の寄付を集め、昨年12月に合同会社を設立、8月の開業に向けて改修工事を始めた。

 「i・mart(アイマート)」と名付けた新店舗は従来の食料品や日用雑貨を扱う一方、コミュニティースペースを設ける。高齢者の健康に関するセミナーや子を持つ母親らが情報交換できるイベントの開催を検討しているという。

 東京都内の高齢化が進む団地でまちづくりに関わり、6月から地域おこし協力隊として愛東地区に着任した中村泰己さん(25)も運営に携わる。「高齢者だけでなく、若者も集うにぎわいの場にしたい」と意気込む。

 同会議代表の藤関明雄さん(70)は「移動販売も予定して高齢者の利便性向上を考えてますが、地域の拠点として住民に広く利用してもらえる店になれば」と期待する。