長谷川家住宅に設置された、来歴を記す駒札(京都市南区)

長谷川家住宅に設置された、来歴を記す駒札(京都市南区)

 京都市南区東九条の国登録有形文化財長谷川家住宅に、市がその歴史を説明する駒札を設置した。東九条の有力な農家だった長谷川家と、江戸中期に建築された邸宅のいわれを紹介する。


 駒札は高さ約1・8メートル、幅約1メートルで、市内産木材を使用する。解説文では農地経営をしながら、名字帯刀を許された「郷士(ごうし)」として、公家の家来も勤めた長谷川家の来歴を記す。


 幕末の当主長谷川軍記の日記に記載のある蛤(はまぐり)御門の変(1864年)と東九条村との関わりにも触れ、村に宿泊、警備していた会津藩や新撰組が、伏見から入洛しようとする長州軍の一部を退けた、と経緯を説明している。


 日本語と英語の文章のほか、中国語、韓国語に翻訳したサイトへのQRコードも表記した。文面を監修した佛教大非常勤講師の伊東宗裕さん(70)は「長谷川家は農民でありながら武士でもあった。江戸時代の身分制の緩やかさも知ってほしい」と話している。