彦根市役所

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 滋賀県彦根市議会は20日、2月定例会の最終本会議を開き、総額443億6千万円の2019年度一般会計当初予算案を反対多数で否決した。市議会事務局によると、当初予算案否決は市に記録が残る1997年以降で初めて。新年度事業の一部に遅れや中断などの影響が出る恐れがある。

 市が財政難を理由に、毎年支出してきた恒例イベントへの補助金を予算案に盛り込まず、伝統の行事が取りやめになることなどに議会が反発していた。

 採決結果は、議長を除く23人中、賛成5、反対18。大久保貴市長に対する不信任決議案も緊急提出されたが、賛成17、反対6、退席1で、成立要件の「4分の3以上の賛成」に届かなかった。

 市は、財政悪化の主な理由として市役所本庁舎耐震化や市民体育センター建設の工費が原材料高騰などで膨らんだことなどを挙げ、新年度予算案で教育分野を含む87事業(11億7200万円)の見直しを実施。彦根の夏の風物詩とされる彦根大花火大会や彦根ばやし総おどり大会への支出を取りやめるなどの内容に議員が反発し、12日の予算常任委員会で予算案を否決していた。

 20日の本会議では野党議員が「ハコモノ建設を継続し、教育予算をなぜ削減するのか」「歴史ある行事をやめると、先人の努力が水の泡になる」などと市の姿勢を批判した。

 市は今後、人件費や扶助費などの義務的経費を中心にした3~4カ月分の暫定予算案を、3月末に開く臨時議会に提案する。

 閉会後、大久保市長は一部工事や行事に影響が出ることを認めた上で「本予算の見直しをできるだけ早急に進め、対応したい」と話した。