大津駅前商店街で居酒屋を探す客たち(18日午後7時30分、大津市御幸町)

大津駅前商店街で居酒屋を探す客たち(18日午後7時30分、大津市御幸町)

 京都などに発令されていた新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言が21日、沖縄を除き解除され、まん延防止等重点措置に移行した。この間、店での飲酒、飲食が困難な京都などからの客が、大津市や滋賀県草津市の居酒屋などに流れこむ現象が起きている。コロナ禍で売り上げが落ち込む中、店は県外客による繁盛を喜ぶ一方で、「感染が正直怖い」と胸の内を打ち明ける店主も。今後も越境来店は続くとみられ、「感染対策を万全にして迎えたい」と気を引き締める。

 金曜日の18日午後7時半ごろ、大津駅前商店街では、飲食店を探すサラリーマンやカップルなどがちらほら。京都市から友人と訪れた30代の会社員男性は「滋賀では夜でも酒が飲めると聞き、自粛で疲れて一杯だけならと来た。コロナに気を付けてすぐに帰るようにしている」と申し訳なさそうに答えた。

 同商店街にある居酒屋では6月上旬ごろから京都、大阪からの客が増えたという。総支配人(43)は「見慣れない客が急に増え始めた。コロナ前までとはいかないが、客入りは徐々に回復している」と声を弾ませる。

 週末の午後7時ごろが一番繁盛するという。商店街には居酒屋が数軒あるが、どこもすぐにいっぱいになって入店を断るほどのにぎわい。「滋賀の居酒屋に目を向ける機会になったと思う。感染対策を万全にして受け入れたい」と話す。

 京阪びわ湖浜大津駅近くにある居酒屋のオーナー(52)によると、県外客が増え、サラリーマンから家族連れへと客層が変わっているという。宣言が解除されても、京都市では酒類提供が午後7時までと縛りがあり、県外から訪れる人の流れは変わらないと予想する。「コロナ対策をしっかりと行い、客にはおいしい料理で笑顔になってほしい」

 草津市の小料理屋では宣言中、多い時には店の半分が京都からの客で埋まったという。昨年から続くコロナ禍で客足が2~3割減る中、店主(45)は「売り上げで助かっている半面、正直怖いところもある」と打ち明ける。草津市内では依然、感染者が出ており、「地元のお客さんも敏感になり出足が鈍っている」という。

 同市の居酒屋でも宣言中、土日を中心に他府県からの来客が増えたが、全体の客入りはコロナ禍前の半分程度に落ちこむ。店主(48)は「まだまだ平常時に戻る期待は持てない。ワクチン接種が進み、年末にはお客さんが戻ってくれたらうれしいが」と、先行きが見通せない現状を嘆いた。