京エコロジーセンターに掲げられている高月さんのイラスト

京エコロジーセンターに掲げられている高月さんのイラスト

自身がデザインした京エコロジーセンターのイメージキャラクター「ちきゅまる」のキーホルダーを見せつつ、19年余りの館長生活を振り返る高月さん(京都市北区)

自身がデザインした京エコロジーセンターのイメージキャラクター「ちきゅまる」のキーホルダーを見せつつ、19年余りの館長生活を振り返る高月さん(京都市北区)

高月さんのイラストが掲げられている京エコロジーセンターのロビー(京都市伏見区)

高月さんのイラストが掲げられている京エコロジーセンターのロビー(京都市伏見区)

 京都市伏見区の環境学習施設「京エコロジーセンター」の館長を、開館時から19年余りにわたって務めた高月紘(ひろし)さん(79)が、今月末で退任する。構想から関わり、市民参加型の施設をつくり続けてきたことを振り返り、「80歳で一区切りを、と思った。最初は『エコ』という言葉の説明からしないといけなかったが、浸透してきたかな」とほほ笑む。

 センターは地球温暖化防止京都会議(COP3)開催を記念し、温暖化やごみ問題を考えてもらおうと、2002年4月に開設した。高月さんは京都大工学部で衛生工学を研究し、市廃棄物減量等推進審議会会長を務めた縁などから、センターの基本構想を考える懇話会の座長に就任。市内で環境活動を進めるNPO法人の代表者らの意見を取り入れ、構想を固めていった。

 高月さんが特にこだわったのが、環境活動に関わる人材の育成だった。「エコメイト」と呼ばれるボランティアの募集を、開設の前年からスタート。3年間、来場者の案内やイベントの企画・実施を担ってもらい、その後は、知識や経験を基に、地域の環境活動のリーダーになってもらうことを目指してきた。

 施設自体にも、雨水をトイレの排水や植栽の水やりに利用するシステムといった工夫があり、自転車をこいで電気をつくる体験設備なども備えるが、高月さんは「単なる箱物ではなく、人材が育つ『宝箱』にしたいと思ってきた。力は尽くせたと思う」と話す。

 高月さんは「ハイムーン」のペンネームで環境漫画家としても活動し、センターのイメージキャラクター「ちきゅまる」のデザインも手掛けた。館内にも、親しみやすい絵柄で環境課題を発信するイラストがあふれる。

 27日には、高月さんが子どもたちとともに、地球の未来を考える絵を描くイベントがあった。「環境問題を『自分ごと』として考えられるようになるには、子どもへの教育も重要。最後にふさわしいイベントになれば」とイベント前に願っていた。