静かな1人の夜を楽しむソロキャンパー(京都府笠置町笠置・笠置キャンプ場)

静かな1人の夜を楽しむソロキャンパー(京都府笠置町笠置・笠置キャンプ場)

 宵闇に包まれ、無言で炎を見つめたり、読書にふけったり。1人で野営する「ソロキャンプ」が流行している。年間延べ7万人超が訪れる京都府笠置町笠置の笠置キャンプ場も秋から春の平日を中心に、多くの1人客(ソロキャンパー)が訪れている。道具を充実させて快適な一夜を過ごす人もおり、思い思いに「おひとりさま」の時間を満喫している。

 家族や友人グループでにぎわった夏が終わると、笠置キャンプ場はソロキャンプのシーズンが本格化する。

 大阪市平野区から訪れた会社員男性(21)は「休みが平日で、友人と予定が合わない」と1人で訪れるようになった理由を説明する。月1回ほど読書やラジオを聴いて過ごすといい、「寂しいとは思わない。静かで落ち着く」と魅力を語る。

 堺市の会社員男性(39)は「不便はいやで、家と同じように過ごしたい」と大型バッテリーを持参。自らのキャンプの様子を動画で撮影し、その場で編集して家族に見せているという。

 他にも、日暮れとともに肉を焼きながら缶ビールを傾けたり、好きなDVDを鑑賞したりと、家族を自宅に残して気ままな時間を過ごす人がいた。

 ホームページでソロキャンプの道具を特集しているスポーツ用品店「ヒマラヤ」(岐阜県)によると、1人用の調理器具は売り切れることもある人気商品という。女子高生がソロキャンプするアニメや、芸人が配信するソロキャンプ動画も人気を後押ししている。

 笠置キャンプ場は大人1人1泊千円と格安で、近隣施設には珍しく、じか火が使える。予約も不要で、1人でふらりと立ち寄れるのも魅力のようだ。2018年の利用客は前年比9千人増の7万4561人で、管理運営する観光笠置は「秋から春にかけての平日は半数以上がソロキャンパーではないか」という。

 町は「カヌーやボルダリングといったアウトドアとキャンプを絡め、地域経済が潤う仕組みを考えていきたい」とする。