京都市電に関する公文書や写真、模型などを並べた企画展(京都市上京区・市歴史資料館)

京都市電に関する公文書や写真、模型などを並べた企画展(京都市上京区・市歴史資料館)

大正天皇即位大礼に伴う花電車の写真パネル

大正天皇即位大礼に伴う花電車の写真パネル

京都電気鉄道が製造した車体の図面

京都電気鉄道が製造した車体の図面

 近現代の京都で市民の足となった鉄路に光を当てる企画展「こんにちは京都市電」が、京都市上京区の市歴史資料館で開かれている。1978年に全廃された市電の関連展は初めて。100年の歩みを記す公文書のほか、写真や模型など94件を通じ、都市域を大きく広めた交通遺産の在りし日を伝える。

 京都市電関係資料877点が、今春から市指定有形文化財になった記念に催す。会場には、前身となる日本初の路面電車「京都電気鉄道」に関わり、1894年に得た内務大臣・井上馨の特許状などが並ぶ。

 京都市電は烏丸、千本・大宮、四条、丸太町の各線で運行を始めた。都市計画に沿って街区を押し広げるように路線を増やしたが、景観問題も起きた。資料「孤篷庵(こほうあん)庭園等保存ニ関スル件」は大徳寺そばの変電所計画に対し、府から市へ設置場所を変えるよう求められ、衣笠になった経緯が分かる。

 電車の写真は天皇即位時の花電車や、朝のラッシュ時に運用された連結車両が見られ、1960年代の最盛期に1日平均60万6千人も利用した往時をしのばせる。一方、「さようなら~」のヘッドマーク付きの最終電車は78年撮影の1枚で、自動車普及に伴う激変を物語る。8月29日まで。月曜休館。入場無料。