接種後もマスクの着用などを呼び掛ける厚生労働省のホームページ

接種後もマスクの着用などを呼び掛ける厚生労働省のホームページ

 新型コロナウイルスワクチンの接種が高齢者を中心に全国で進む中、「接種を受けたからといって活発に行動するのは、控えたほうがいいのでは。感染が再び広がらないか心配」との声が京都新聞社に寄せられた。64歳以下の接種も今後本格化する中、接種後にどのように生活を送ればいいのか。厚生労働省などに聞いた。

 「ようやく孫に会いに行ける」「旅行を楽しみたい」。京都市内で接種を受けた高齢者を取材すると、こうした声をよく耳にする。長期間の自粛生活に疲れている国民は多く、接種を受ければ、これまで控えていたコロナ以前の生活が送れると期待する人が多いようだ。

 しかし、厚労省は接種後の行動について「基本的に接種前と同様にしてほしい」と求めている。接種後に陽性になる例が全国で確認されているからだ。滋賀県でも3月中旬~6月上旬、医療従事者や高齢者ら計30人が接種後に感染した。

 国内で現在用いられている米ファイザー社と米モデルナ社のワクチンは、3~4週間空けて2回接種を受ける仕様となっている。同省によると、それぞれ十分な免疫が働くまでには2回目接種から1~2週間程度かかるという。それでも発症予防効果は100%ではなく、滋賀県の事例でも接種後に感染した30人のうち、5人は2回目の接種を終えていた人だった。

 厚労省はワクチンを接種した人から他の人への感染がどの程度防げるかはまだ分からないとし、接種後もマスクの着用や手の消毒、3密(密閉、密集、密接)の回避を続けるよう呼び掛けている。旅行など広域的な移動については都道府県などの指針に従ってほしいとする。

 京都府内はまん延防止等重点措置などに基づき、7月11日まで不要不急の外出自粛が引き続き呼び掛けられている。重点措置の適用対象となっている京都市の門川大作市長は6月18日の新型コロナ対策本部会議で「接種後も油断せずに感染防止対策の徹底をお願いしたい」と述べ、市民に注意喚起した。

 菅義偉首相は希望する国民への接種を10~11月に終えると表明しているが、マスクの着用など感染対策はいつまで必要になるのだろうか。

 厚労省は「現時点で対策がいつまで必要かは言えない。どれほどワクチンを打てば(社会全体でウイルスが広がりにくくなる)集団免疫につながるかも分からず、海外の事例や新たな科学的知見を基に方針を示したい」としている。