17日に開会した城陽市議会6月定例会の本会議。法改正により、地方議会は男女共同参画の推進主体となった(同市役所)

17日に開会した城陽市議会6月定例会の本会議。法改正により、地方議会は男女共同参画の推進主体となった(同市役所)

山城地域12市町村の女性議員数

山城地域12市町村の女性議員数

 女性の政治への参画拡大を促す「政治分野の男女共同参画推進法」が改正された。女性議員の少なさが全国的に課題となる中、京都府山城地域の市町村議会でもその傾向は変わらず、現職の女性議員からはセクハラ被害の声も上がるなど、男性偏重を解消する動きは鈍い。住民に近い意思決定の場において、女性の働きやすい環境づくりが急務となっている。

 「自分の奥さんには議員になってほしくない」。山城地域のある女性議員は、懸命に働く自身の姿を見た男性議員からそう言われた経験がある。

 他にも女性蔑視とも取れる言動を受け非難すると、逆に「あなたがわきまえるべき」と周囲から心ない言葉を浴びたことも。「男性は仕事、女性は家庭という考えなのかもしれないが時代遅れ。議員の立場で、相談できる相手や窓口がなく我慢するしかなかった」

 女性議員の増加を主な狙いとして6月10日に衆院本会議で可決、成立した改正法は、女性の立候補を妨げる要因にセクハラやマタニティーハラスメント(マタハラ)があるとして、その防止策を国や自治体に求める条文を新設。とりわけ、地方議会を男女共同参画の推進主体と位置づけ、ハラスメントに関する研修の実施や相談体制の整備を規定した。

 山城地域の議会で、セクハラなどを扱った研修の事例はほとんどない。冒頭の女性議員も「男性優遇の風潮は今も根強く残り、特に若い女性にとって議員は魅力ある姿に映っていない」と指摘する。

 実際、山城地域での議会における女性議員の割合の平均は、2019年4月の統一地方選前と比べて2ポイント増の22・1%にとどまる。市町村別では、最上位の城陽と京田辺の両市が30%、続く宇治市も28・6%で、笠置町や和束町に至ってはゼロだ。

 一方、全国的に見るとハラスメントの防止に向けた動きが徐々に広がりつつある。松山市議会は議員政治倫理要綱の中で、性別などに関する言動で他議員に不利益や不快感を与えたり、尊厳を損ねたりする行為を禁じた。また、埼玉県川越市はハラスメント根絶条例を制定する。

 「議会に女性の声をもっと届けたい」との思いから議員を目指す女性も増えてきている。2年前に初当選し、中高生2人の子を育てる吉高裕佳子・京田辺市議(46)は、子どもを連れて活動している時に「しっかり働け」と知人の男性から言われたという。「子育てと議員活動は両立できると分かってもらえていない」と、振り返る。

 市議になる以前から子育て支援に携わっており、ママ友は多い。子育てに悩む女性からの相談も増えており、そうした意見を市議会に反映させたいと考える。「議員としての私の姿を見てもらい、『自分もできる』と感じる女性が少しでも増えれば」と語る。