世界遺産・仁和寺の二王門前にあるホテルの建設予定地(京都市右京区)

世界遺産・仁和寺の二王門前にあるホテルの建設予定地(京都市右京区)

 世界遺産・仁和寺(京都市右京区)の門前で計画されているホテル建設を巡り、京都弁護士会は25日、ホテル建設に当たって床面積の上限を緩和する特例について「許可を行うべきではない」とする意見書を京都市などに送付した。


 ホテルは「共立メンテナンス」(東京)が延べ床面積約5800平方メートルで計画。土地は第1種住居地域にあり、床面積3千平方メートルを超える宿泊施設は原則として建てられない。市は4月、特例的に誘致を進める独自の「上質宿泊施設誘致制度」を適用すると決定。今後、建築基準法に基づく特例の対象とするか市の審議会が審査する。


 意見書は市と市建築審査会、市美観風致審議会に宛てた。ホテル計画によって多数の車両や宿泊客が出入りして住環境が悪化する懸念があり、建築基準法で定める「第1種居住地域における住居の環境を害する恐れがない」との特例許可の要件を「満たすとはいえない」と指摘した。今後、公聴会を開催する際は広く市民が参加できるようにすることや、建設予定地が世界遺産を保護する「バッファゾーン(緩衝地域)」にあることから、反対意見や公聴会の状況も含めて世界遺産委員会に報告し、意見を求めることも訴えた。