【資料写真】気候ネットの平田仁子さん

【資料写真】気候ネットの平田仁子さん

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の株主総会が29日、東京都内で開かれた。地球温暖化防止に取り組む気候ネットワークと国内外の3NGOが提出していた、パリ協定の目標に沿った投融資を実施する計画の決定とその開示を求める株主提案は、3分の2の賛成を得られず否決された。

 MUFGが石炭火力発電事業や石炭採掘事業、二酸化炭素の大量排出をもたらす熱帯林開発などに資金供与を続けている。

 気候ネットなどは、こうした融資がパリ協定に沿っていないと指摘。パリ協定の目標に適合する融資姿勢に転換し、投資家が気候変動リスクを適正に評価できるようにすべきと提案した。

 提案は否決されたものの少なくとも23%の賛同を獲得。気候ネット国際ディレクターの平田仁子さんは「4分の1に迫る株主が私たちの提案を支持してくれた」と評価。「気候危機の物理的、経済的影響は明らかで、投資家はMUFGに対し、迅速で大胆な行動を求めていくことになる」と指摘した。

 熱帯林保護に取り組むNGO日本代表の川上豊幸さんは「MUFGは化石燃料への資金提供で世界6位で、森林破壊をもたらす産品への資金提供でもトップ銀行の一つ。現状では自社の投融資による膨大な炭素排出への影響力に適切な対処ができない。今回の提案への賛同の動きをMUFGは真剣に受け止め、迅速に対処すべき」と話した。