東尋坊(福井県)

東尋坊(福井県)

大津地裁

大津地裁

 福井県の東尋坊で2019年10月、東近江市の嶋田友輝さん=当時(20)=が遺体で見つかった事件で、殺人と監禁などの罪に問われたとび職の元少年(21)の裁判員裁判の論告求刑公判が30日、大津地裁(大西直樹裁判長)であり、検察側は懲役19年を求刑した。

 検察側は論告で、元少年が一連の犯行を主導した主犯格と指摘。その上で「目を背けたくなるさまざまな暴行を振るい、(嶋田さんに)自ら命を絶たせるという卑劣な方法で命を奪った非道な犯行だ」と厳しく非難した。

 論告の前に嶋田さんの母親が意見陳述し、「なぜ、友輝が殺されなければならなかったのか、(元少年から)直接聞きたいという思いで1年間裁判に参加してきたが、(理由を)何も話さなかった。事件当時少年だったので無理だと分かっているが死刑を求めたい」と、涙ながらに訴えた。

 起訴状によると、元少年は、18~21歳の少年ら5人や無職上田徳人被告(41)と共謀。19年10月17~18日、長浜市で嶋田さんの脚を車でひくなどし、車に閉じ込めて東尋坊に向かい、同18日夜、崖から飛び降りさせ死亡させた、などとしている。

 この事件で、大津地裁はすでに、少年ら5人に懲役10年以上15年以下などの不定期刑(確定)を言い渡している。上田被告には今月16日、求刑通り懲役10年を言い渡した。

 上田被告は、判決を不服として、23日付で大阪高裁に控訴した。