「茂造」演じる辻本茂雄。「座長を勇退しても、新喜劇を辞めるわけではないので、夜芝居とかで、もっともっと茂造をアピールしたい」と語る=京都市東山区・祇園花月

「茂造」演じる辻本茂雄。「座長を勇退しても、新喜劇を辞めるわけではないので、夜芝居とかで、もっともっと茂造をアピールしたい」と語る=京都市東山区・祇園花月

 吉本新喜劇の辻本茂雄が20年間務めた座長を今月限りで勇退する。今後もベテラン座員として出演は続けるが、人気キャラ「茂造じいさん」を土曜昼下がりのテレビで見られる機会は減りそうだ。そんな中、祇園花月(京都市東山区)のゴールデンウィーク(GW)名物になっている特別公演「茂造の夜芝居」は、今年以降も継続を誓う。今年は「茂造の覚悟」と題し、「2時間ずっと笑えるようにボケ続ける。辻本ワールドにしたい」と意気込む。(三好吉彦)

 昨年11月、座長勇退を吉本から告げられたという。「(座長公演の)観客動員数を野球に例えると3割30本は打っているのに、辞めるのかという実感はあった」と、当初の複雑な心境を明かす。

 ただ、「僕を芸人として育ててくれた場所が吉本新喜劇。僕とか、(同じく座長を勇退する)内場(勝則)さんもベテランになって、座長とは違うところで若手を支え、育てていこうやないかと気持ちを切り替えました」と語る。

 もともと茂造というキャラは、1989(平成元)年に始まった「新喜劇やめよっカナ!?キャンペーン」など、新しい新喜劇を模索していた平成の初めに生まれた。破天荒ながら、座長として芝居を動かしてきただけに、座長勇退後、ほかの座長の芝居でどんな存在になるのか心配する声もある。「奇抜なキャラの茂造を、うまく回してくれる座長はなかなかいないかも。新喜劇を作るのは全部座長。相談しながら、出る時はちゃんと芝居をつないでいきたい」という。

 今後、茂造が暴れ回る核となる興行は、11年目を迎える「茂造の夜芝居」となる。茂造の意外な過去や一面を見せる趣向が人気を呼び、GWを中心に毎年6千人以上を集める。

 今年は平成から新元号に移り変わる時期と重なる4月23日~5月6日の夜7時に開演。「僕の一番好きな笑いが緊張と緩和。風船のように緊張が大きいほど笑いも膨らむ。今年は周りの方に芝居の緊張感を作ってもらい、僕はボケ一本でどれぐらい行けるか」挑む。好評ならば「茂造中心の新喜劇を年1、2回でもテレビの特番とかで放送してもらえたら」と意欲は衰えていない。

 夜芝居は大人4500円。詳細はチケットよしもと0570(550)100へ。