通行止めを知らせる看板が置かれた府道605号(京都府宮津市田井)

通行止めを知らせる看板が置かれた府道605号(京都府宮津市田井)

 京都府宮津市の栗田半島を通る府道605号の田井―島陰間約2・1キロが1日、8月末まで通行止めとなった。昨年、新型コロナウイルスの影響で近隣の砂浜が閉鎖される中、「穴場」を求めて同市田井と島陰の砂浜に海水浴客が殺到、道幅の狭い府道の違法駐車が問題となっていた。今年も昨年同様の状況が懸念されるため、府が異例の措置を決めた。

 同区間は栗田半島北部を東西に横切る道路で、道幅は車1台分ほど。地元住民によると、昔は道沿いに田んぼや畑を持っている人が利用していたが、近年は地元の人でも行き来することはほとんどないという。

 6月末、府道から歩いて50メートルほど下りた場所にある砂浜は平日でも人の姿が見え、道沿いに駐車する車は他府県ナンバーもちらほら。京都市内から釣りに来た男性(28)は「宮津に住んでいた友人から場所を聞いて訪れた」と明かす。数十年前から海水浴の穴場として近くの住民が訪れていたが、近年は口コミなどで市外や他府県からも人が集まるようになった。

 昨夏、コロナ禍で隣の舞鶴市や福井県の海水浴場が開かれなかったことに加え、近くの砂浜も感染防止のため駐車場を閉鎖していたことから海水浴客が殺到し、府道には多い日で50台ほどの車が駐車した。宮津市島陰の男性(67)は「一方通行ではないので、離合ができないときもあった。緊急の場合に通れないと、何かあったときに大変」と話す。

 今年も舞鶴市などの海水浴場は閉鎖となり、昨年と同様の状況が危惧されることから、府は夏の時期の通行止めを決めた。府の担当者は「水難事故があっても緊急車両が通れないような状況だった。安全のため通行止めはやむを得ない」としている。