「お千度の儀」に向かう長刀鉾保存会の役員(1日午前、京都市東山区・八坂神社)=撮影・辰己直史

「お千度の儀」に向かう長刀鉾保存会の役員(1日午前、京都市東山区・八坂神社)=撮影・辰己直史

 日本三大祭りの一つ、祇園祭が1日始まった。京都市内の各山鉾町や八坂神社(東山区)では、祭りの無事を祈る神事が行われた。新型コロナウイルスの影響で山鉾巡行は2年連続の中止となるが、山鉾建てなど一部行事は再開され、感染対策を徹底しながら伝統の継承を目指す。

 山鉾巡行(前祭(さきまつり)17日、後祭(あとまつり)24日)は昨年に続いて代表者による徒歩巡行に代え、メインとなる八坂神社の神輿渡御(みこしとぎょ)も神霊をうつした榊(さかき)を運ぶ形で行う。一方で、34ある山鉾保存会のうち17は山鉾建てを2年ぶりに行う予定にしている。

 長刀鉾はこの日、八坂神社に参拝する「お千度の儀」に、井上俊郎代表理事(64)ら保存会の3人が臨んだ。巡行の中止で昨年に続いて稚児は選ばれず、役員だけが神事に続いて、本殿を時計回りに3周した。

 井上代表理事は「3人では寂しいが、来年は従来通りできると信じている。今年は山鉾が建つので、伝統を受け継ぐという点では半歩、一歩と前進した。みなさんの生活が戻るよう願いを込めて参った」と語った。

 各山鉾町では「吉符入り」が行われ、関係者が祭りの無事を祈願。夜には祇園囃子(ばやし)を練習する「二階囃子」の音が一部の会所から聞かれた。