三日月知事

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 滋賀県が創設を検討している「地域公共交通を支えるための新たな税制」(交通税)について、三日月大造知事は、課税方式などを今秋をめどに県税制審議会に諮問することを明らかにした。同審議会は4月、導入に向け議論を進めるよう答申しており、「着実に議論を前に進めていく」と課税に前向きな考えを示した。

 県は、人口減少や新型コロナウイルス禍で県内の地方鉄道や路線バスが存続の危機にあるとの認識から、これらの維持・利便性向上へ新たな税財源の確保を検討している。地域公共交通に特化した県独自の税制が創設されれば、全国初とみられる。

 4月の審議会答申は、交通税導入に向けた今後の論点として、課税の方式と使途▽県の都市計画や交通計画とのすり合わせ▽地域公共交通を支える上で県が果たすべき役割-を挙げた。

 三日月知事は、これらの論点に沿って新税を具体化させるために、改めて諮問する予定だと説明。地域公共交通の維持と利便性向上に向け「税制でどのように(必要経費を)負担する可能性があるのか、着実に逃げずに、それでいて丁寧かつ謙虚な姿勢を忘れずに、議論を前に進める」と述べた。

 鉄道や路線バス、タクシーの利用者数は軒並み大きく落ち込み、今年4月以降も2019年同期比で20~45%減という。三日月知事は「事業の継続自体が困難になりかねない事業者も出てくるのではないかと危惧している」との認識を示した。