京都府内で新たな夜間中学開設の必要性について検討していた府教育委員会は22日までに、すぐに新設しなければならないほどの需要は把握できなかったとする報告書をまとめた。ただ、不登校生や在日外国人らに義務教育を学び直したいという潜在的な需要はあるとみて、引き続き検討課題にするとしている。

 夜間中学は戦後の混乱などで中学校を卒業できなかった人らが学び直す学校。府内では京都市立洛友中(下京区)があるが、市外在住者は入学できない。2017年に教育機会確保法が施行され、文部科学省が夜間中学の拡充を求めているため、府教委は本年度、有識者会議を設けて新設の可否を検討してきた。

 会議がまとめた報告書では、アンケート調査の結果、新設を求める回答が15通にとどまったことなどを受け、「ニーズが多い地域を判断することは困難で、ただちに夜間中学の設置を具体的に検討するに至るニーズを把握することはできなかった」と結論づけた。

 ただ現状について、府内の義務教育未修了者は1377人(京都市除く、10年国勢調査)とされるが、実際はこれより多いとみられる▽不登校の児童・生徒は6年連続で増加している▽日本語学習など義務教育段階の学習が必要な外国人は多い-などと分析。その上で「ニーズが変化することも考えられる。一人一人の学習機会を保障する意味の大きさを重く受け止めなければならない」とし、引き続き京都市や関係機関と連携して適切な就学機会の提供方法を検討するとした。