文化財の防火指導で、消火用のホースを点検する消防署員(左)。職員削減に伴い、防火活動への影響を心配する声も出ている(2019年4月、京都市左京区・永観堂)

文化財の防火指導で、消火用のホースを点検する消防署員(左)。職員削減に伴い、防火活動への影響を心配する声も出ている(2019年4月、京都市左京区・永観堂)

 財政危機に直面する京都市は5日までに、今後5年間で消防局職員を1割近く削減する方針を示した。消防署の統廃合は避けるというものの、木造住宅密集地や文化財の多さという都市特性から、手厚い人員配置で火災件数の少なさや救急車到着時間の早さを支えてきた“伝統”にメスを入れることになる。隊員や市民から「現場対応力が低下する」「防火活動は大丈夫か」など不安の声も出ている。

 市は6月、本年度から5年間で2800億円の財源不足に陥る恐れがあるとして、支出削減を盛り込んだ行財政改革計画案を公表。政令指定都市平均より240人多い消防局の職員1796人(2020年4月時点、再任用職員含む)を、本年度から5年間で150人減らす案を示した。

 12億円の削減を見込み、同局は「財政状況が厳しい中、他都市との乖離[かいり]が大きく、消防も歳出削減の努力が不可欠」と説明。消防署や出張所、分署計44署所を維持する前提で、「削減可能なぎりぎりのライン」をはじき出した、という。