Homecomings

 京都で結成された4人組バンド「Homecomings」が7月にライブツアーを行う。今春、メジャー移籍後初のアルバム「Moving Days」をリリース。活動拠点を東京に移し、社会との関わりを意識してつくりあげた新作はバンドの可能性を広げた。作詞を担当するギターの福富優樹に聞いた。

 今作のキーワードは「優しさ」だと福富はいう。「コロナ禍で世界がこうなる前から社会的な問題に対して自分たちがどう表現するかを模索してきた。少しの優しさで生きやすい世界になるのではないかと」。収録曲の「Moving Days Pt2」は「やさしいだけでうれしかったよ」と歌う。声高ではないが社会の分断や少数者への差別で厳しい状況に直面する人たちに寄り添い、良質なポップスに乗せて歌う。小説や映画などの文化から受けた影響を音楽にしてきたバンドならでは手法だ。

Moving Days

 コロナ禍で音楽づくりも変わった。スタジオに集まることが難しかったため、音楽データをメンバー間でやりとりしながら肉付けしていった。電子音の打ち込みなど初の取り組みもあったが「自分たちの音楽になった」と自信をみせる。

 アルバムには、映画「愛がなんだ」の主題歌「Cakes」をはじめドラマやCMなどに採用された曲が多い。音楽づくりの姿勢は変わらないが「表現に責任を持ってきちんと伝えたい。今後は隙間なく音楽を届けたい」と福富はいう。

 Homecomingsは2012年に京都精華大フォークソング部で結成。メンバーは福富、畳野彩加(ギター・ボーカル)、福田穂那美(ベース)、石田成美(ドラム)の4人。京都新聞のCM曲や京都アニメーションの映画主題歌を担当。19年に東京へ移り、21年に「Official髭男dism」などの所属レーベルに移籍した。7月17日に名古屋、18日に大阪・梅田クラブクアトロ、23日に東京で久しぶりのライブを行う。京都へホームカミング(帰郷)してのライブはまだ決まっていないが「京都が恋しい。必ずやりたい」と話した。